<コラム9> 2011.11.10


グループを続けるという事

三國牧子

 

 人間関係研究会には、長年継続しているグループがいくつもある。20年、30年、40年と続ける事はとても凄い事だと、私自身がグループを10年続けて来て思った。 

 

 イギリスでPerson-Centred Approachの勉強をし、2001年に帰国した。その後すぐにEncounter Groupに関わり始めた。翌年にはPCA乗鞍をスタートし、今年10周年を迎えた。第一回目は、2002年に知人と一緒にカウンセリングを勉強するという名目での乗鞍旅行。その翌年から公募でEncounter Groupとワールドワークの同時開催で行った。公募1回目は申し込みが全部で6名位だった。スタッフはEncounter Groupのファシリテーターが4名、ワールドワークのスタッフが1名。総勢11名で宿を貸し切り、3泊4日を過ごした。それから徐々に人が増えていき、5回目からはワールドワークの代わりにフォーカシングが加わった。フォーカシングはPerson-Centred Approachの仲間の一つであり、同じ空間でワークをしていていると仲間だという事が実感できる。 
その為かいつもEncounter Groupに参加している人たちも、 
「今年はちょっとフォーカシングに行ってくる」 
との言葉が入った申込書を送ってくる事がある。フォーカシングに参加している人の中にも、 
「こっちもどんな感じかやってみる」 
と言ってEncounter Groupに出かけていく。 

 

 今年は、スタッフが10名、参加者が40名を超える大所帯となった。10年迎えられる事に嬉しさを感じると共に、沢山の感謝を思った。一人ではできない。来て下さるメンバーがいないと続かない。そして一緒に乗鞍での出会いを楽しみにしてくれるスタッフがいる。宿を提供してくれる友人、近くで食事を出してくれる喫茶店の友人達も、
「今年もあの人来ているね」 
「今年は久しぶりにあの人来たね」 
とリピーターさんに気づいてくれる。 
「昨年も来て下さいましたよね」 
って、リピーターさんに声をかけてくれる。 
その声かけをリピーターさん達はとても嬉しそうに私に報告してくれる。これを聞くと本当にみんなで作った10年って思う。 
参加して下さる皆さん、支えてくれるスタッフや地元の人たちが居たからこそ迎えられた10年目を心から幸せに思う。